独自回線とは?光回線の中で最速といわれる理由。

独自回線 光回線

光回線において独自回線という言葉を目にすることがあります。

・独自回線は速いって本当?
・NURO光でよく聞くけど何?
・au光とは関係ある?

などの疑問をお持ちになる方が多いです。


独自回線とは、NTT系以外の光回線のことを意味します。NTTは日本の光回線の9割を保有しており、他の光回線が少ないからです。ダークファイバー系のNURO光とauひかり、電力会社系のコミュファ光、ピカラ光、BBIQ、eo光などがこれに当たります。


独自回線は光回線の一種で、回線速度が速いといわれています。料金も比較的安価。


日常生活からビジネスに至るまで、高速かつ安定したインターネット接続は不可欠な要素となりました。

近年ではYouTubeやPCオンラインゲーム、NetflixやHulu・Disney+といった動画配信サービスの台頭もあり、回線速度の重要性は増すばかりです。

そこで最近、注目を浴びているのが独自回線です。


この記事では、独自回線の特徴や種類について深く掘り下げ、回線速度が速いといわれる理由や、おすすめの独自回線についてご紹介していきます。


独自回線とは


独自回線とは、NTT西日本・NTT東日本以外のネット回線を意味します。


種類サービス名
NTT
(独自回線ではない)
フレッツ光
光コラボ
(独自回線ではない)
ドコモ光 ソフトバンク光
など
ダークファイバー系
(独自回線)
NURO光 au光
電力会社系
(独自回線)
eo光 BBIQ など

*光コラボは、NTT回線を借り、自社のサービスを組み合わせたインターネットサービスモデル。



光回線には

・NTT系
・ダークファイバー系
・電力会社系

の3種類がありますが、独自回線はこのうち下2つ

・ダークファイバー系
・電力会社系

を独自回線と呼びます



NTTの回線は国から光回線普及のための支援を受けており、日本の光回線の過半数を占めます。

それ以外の光回線は、会社も設備も利用者数も少ない

NTTがネット回線の代表的な存在だったので、それ以外の回線が結果的に独自回線と呼ばれるようになった感じです。


具体的には、auひかり、NURO光、コミュファ光、ピカラ光、BBIQ、eo光などが独自回線に該当します。

特に、回線速度が速いと定評のあるダークファイバー系の光回線「NURO光」「au光」が独自回線として頻繁に話題に挙げられます。




独自回線の特徴と種類一覧

種類サービス名
ダークファイバー
(独自回線)
NURO光 
auひかり 
電力会社系
(独自回線)
EO光 
コミュファ光
メガエッグ 
ピカラ光 
BBIQ 


独自回線(特にNURO光)はフレッツ光よりも通信速度が安定しており、速い傾向があります

独自回線の速度がフレッツ光よりも速い理由は、ユーザー数が少なく、回線分岐が少ないためです
最大規模のauひかりでも約13%とかなり低いシェア率です。


一方、フレッツ光はユーザー数が多く、フレッツ光回線を使用している光コラボを含めるとシェア率は70%弱。

回線分岐も多いため、速度が低下する可能性があります。

光コラボもフレッツ光回線を借り受けているため、速度面では特に変わりません。


料金が割高というわけではなく、エリア提供は地域によって限定的。


特にNURO光はG-PONという通信規格を採用しているため、他の光回線と比べて2倍の伝送速度があります。そのため、NURO光の最大通信速度は下りで2Gbpsとなっています。

独自回線が光回線の中で最速といわれる主な理由は、G-PONに由来するところが大きいです




独自回線のメリット

独自回線のメリットは大きく4つ上げることができます。


高速な回線速度

: 独自回線は利用者数が比較的少ないため、回線の混雑が起こりにくく、通信速度が速い特徴があります。これにより、スムーズなインターネット接続と高速なデータ転送が可能です。

特にNURO光は優れた通信技術であるGPONを使用しているため、最大2Gbpsの速度を実現できます。


料金が安い

: 独自の光回線は、比較的月額利用料金が安いです。


地方でも10ギガ回線が可能

: 都市部に集中している10ギガ回線ですが、地方展開が中心の独自回線なら、地方済の方でも10ギガ回線との契約が可能です。


豊富なキャッシュバックキャンペーン

: 独自回線を利用するサービスプロバイダーは、キャッシュバックキャンペーンや割引キャンペーンを頻繁に実施しています。これにより、契約者はお得な条件でサービスを利用することができます。



以上のメリットから、独自回線は高速な回線速度、料金が安い、豊富なキャッシュバックキャンペーンなどの特徴を持っており、利用者にとって魅力的な選択肢となっています。




独自回線のデメリット

独自回線のデメリットは大きく以下の3つです。


提供地域が限定される

:独自回線は通常、特定の地域に限定されています。たとえば、NTT系列の回線は全国的に提供されていますが、独自回線は特定の地域や管轄エリアにしか提供されません。

そのため、利用者が回線を利用したい地域に住んでいるかどうか確認する必要があります。

また、独自回線を提供する会社によってエリアが異なるため、利用したい回線に対応しているか確認することも重要です。


必ず工事しなければならない

:独自回線を利用するためには、光ファイバーの敷設工事が必要です。回線を引き込むためには建物や敷地内に工事を行う必要があります。

この工事には時間とコストがかかるため、即座に回線を利用することができない場合があります。

特に既存の回線からの切り替えの場合は、切り替えに伴う手続きや調整も必要となります。


集合住宅なら回線引き込み済みの物件でないと利用できない

:集合住宅にお住まいの方は、独自回線を利用する際に制約があります。

通常、集合住宅には複数の住戸がありますが、独自回線が引き込まれているのは一部の物件に限られます。

例えば、既にフレッツ光が引き込まれている集合住宅にお住まいの場合、他の独自回線を利用することはできません。

そのため、希望の独自回線が利用できるか事前に確認する必要があります。




以上が独自回線のデメリットとして挙げられます。

提供地域の限定、必要な工事、集合住宅での制約などが利用者にとってのハードルとなる可能性があります。

一方で、独自回線の利点としては、高速で安定した通信品質を提供できることや、回線の混雑に左右されずに利用できるなどのメリットも存在します

自身の状況や必要性に応じてデメリットとメリットを比較し、独自回線の導入を検討することが重要です。




独自回線 ダークファイバー系

ダークファイバー

ダークファイバーとは、敷設された光回線のうち、未使用で光信号が通っていない・稼働していない芯線のことです。 光信号が通っておらず、暗い色をしているためダークファイバーと呼びます。

日本にある光回線の9割はNTTが所有しており、国からの支援を受けて全国に設置したという歴史があります。

ダークファイバー系の会社は、NTTから未使用の光ファイバー網を借りています。正確にはNURO光はNTTから、au光はNTTと電力会社から借りています。

借りたというと聞こえは悪いようですが、国の援助を受けてきたNTTからわざわざ借りてインターネット回線事業に進出したことで、選べる光回線の種類が増えました

結果的に、我々ユーザー側は料金や速度など、自分にとってより優れたほうを選択することができるようになりました

NURO光

NURO光
公式サイト:NURO光



NURO光はソニー・ネットワークコミュニケーションズが展開している回線です。

国内で唯一G-PONを採用しており、他の光回線よりも通信速度が速くなりやすい理由です。

他の回線会社が採用しているGE-PONより高速の通信が可能。


G-PON(Gigabit Passive Optical Network)
・GE-PON(Gigabit Ethernet-Passive Optical Network)


GE-PONで使用されていたイーサネットという通信規格に対し、G-PONはGTC(G-PON transmission convergence:G-PON 伝送収束)という通信規格を新たに導入しています。

G-PONは伝送速度が約2倍であり、NURO光の最大通信速度は他社の光回線の2倍の下り2Gbps

G-PONはシステムがGE-PONより複雑で導入コストも大きいため、既存の回線事業者がG-PONに切り替えるのは金銭面での負担が大きすぎます。

NURO光は最初からG-PONを採用。

G-PONという独自の強みは、インターネット回線事業では後発組であるNURO光だからこそ可能だったのかもしれません。


北海道 / 東京都 / 神奈川県 / 埼玉県 / 千葉県 / 茨城県 / 栃木県 / 群馬県 / 愛知県 / 静岡県 / 岐阜県 / 三重県 / 大阪府 / 兵庫県 / 京都府 / 滋賀県 / 奈良県 / 広島県 / 岡山県 / 福岡県 / 佐賀県の一部




auひかり

auひかり
公式サイト:auひかり



auひかりは大手キャリアKDDIが提供する光回線です。

最初は、NTTの未使用回線であるダークファイバーのみを用いていましたが、2007年に東京電力の通信事業がKDDIへ委譲されてからは、東京電力が保有する光ファイバーも使用されています。

独自回線としては最大のシェア率を誇りますが、それでも10%台前半。

NTTに比べると、利用者が少ないため、回線が混む可能性も低い。

NURO光と同じく利用できる地域は限られますが、該当地域ならオススメの光回線。


【戸建て】
北海道 / 青森県 / 秋田県 / 岩手県 / 山形県 / 宮城県 / 福島県 / 東京都 / 神奈川県 / 埼玉県 / 千葉県 / 栃木県 / 群馬県 / 新潟県 / 長野県 / 富山県 / 山梨県 / 石川県 / 福井県 / 広島県 / 岡山県 / 鳥取県 / 島根県 / 山口県 / 愛媛県 / 香川県 / 高知県 / 徳島県 / 福岡県 / 大分県 / 佐賀県 / 宮崎県 / 熊本県 / 長崎県 / 鹿児島県
【マンション】
沖縄県以外






独自回線 電力会社系

電力会社

電力会社系光回線は、電力会社が保有する光ファイバーを使用してサービスを提供しています。

人々が口にする独自回線は主に上記の2社(NURO光・au光)を指すことが多いですが、電力会社系もNTTとは違う回線を持っているのでご紹介させていただきます。

提供エリアは主に西日本エリアに限られています。

特徴としては、電力会社ならではの割引サービスがあり、電力とセットで申し込むと月額料金が割引されることが多いです。

回線速度も比較的高速であり、利用者数が少ないため混雑しにくく安定しています

ただし、利用は電力の提供エリアに限られるため、展開地域は電力会社によって異なります。

eo光(関西地方)、コミュファ光(東海地方)、メガエッグ(中国地方)、ピカラ光(四国地方)、BBIQ(九州地方)


eo光

eo光
公式サイト:EO光



eo光はケイ・オプティコムという関西電力系の企業が展開しています。関西圏では、値段や回線速度が優れており、かなり人気の光回線です。

滋賀県/京都府/大阪府/兵庫県/奈良県/和歌山県/福井県




コミュファ光

コミュファ光
公式サイト:コミュファ光



コミュファ光は中部テレコミュニケーションという中部電力のグループ会社が展開しています。

愛知県/岐阜県/三重県/静岡県/長野県




メガエッグ

メガエッグ
公式サイト:メガエッグ



メガエッグはエネルギア・コミュニケーションズという中国電力のグループ会社が展開しています。

鳥取県/岡山県/島根県/広島県/山口県




ピカラ光

ピカラ光
公式サイト:ピカラ光



ピカラ光はSTNetという四国電力のグループ会社が展開しています。

徳島県/香川県/愛媛県/高知県




BBIQ

BBIQ
公式サイト:BBIQ



BBIQ(ビビック)はQTnetという九州電力のグループ会社が展開しています。

福岡県/佐賀県/長崎県/熊本県/大分県/宮崎県/鹿児島県







その他:ケーブルテレビ系

ケーブルテレビ

光回線は、光ファイバーケーブルを通じて信号を伝送するインターネット接続の方式です。

NTT系・ダークファイバー系・電力会社系がそうです。

ケーブルテレビ系は独自回線ではあるのですが、光ファイバーと同軸ケーブルを併用して通信を行っているため、一般的な光回線と比べると速度が遅いことが多いです。

光ファイバーは光信号ですが、同軸ケーブルは電気信号でデータを送受信するため、遅くなるんですね。

なので、上記の独自回線には含みませんでした。


代表的なケーブルテレビ会社としては「J:COM」などがあります。


ケーブルテレビの長所は、家にアンテナを立てなくてもテレビを見られるところです。

テレビを好んで視聴する方以外にはオススメしづらいのが正直なところです。





独自回線ではない光回線

種類サービス名
NTT
(独自回線ではない)
フレッツ光
光コラボ
(独自回線ではない)
ドコモ光 ソフトバンク光
など

*光コラボは、NTT回線を借り、自社のサービスを組み合わせたインターネットサービスモデル。



独自回線ではない光回線とは、要するにNTT系の光回線を指します。

NTTは光回線設備を国からの支援を受けて全国に設置したという歴史があり、日本にある光回線の9割はNTTが所有しています。

そのため、光回線は「NTT」と「それ以外」というくらいNTTが圧倒的な存在感を持っていました。

現在でも、光コラボとあわせた光回線市場での市場シェア率は70%弱ほどあります。



光コラボはNTTからフレッツ光回線を借りて、自社独自の光回線として展開しているものです。ソフトバンク光やドコモ光、ビッグローブ光・So-net光プラスなどを始め、100以上の光コラボがあります。

光回線サービスとモバイル通信サービスの統合など、各社が持つ利便性や割引特典などが享受できます。

自宅やオフィスでの通信環境を一元化したい場合には、光コラボパートナーを含めた統合サービスの利点はとても大きいです。

NTT

NTT

NTTのフレッツ光は、国内最大規模の利用者数を抱える光回線です。

シェア率は70%弱。これはドコモ光やソフトバンク光などの光コラボも含んでいます。


全国47都道府県で利用可能。全国に整備されており、基本的にどの地域でも使えます。

他の光回線が使えない地域でも、フレッツ光なら利用できるケースは多々あります。


フレッツ光の面倒な点として、全国で利用できることと別途でプロバイダーとの契約が必要な点が挙げられます。

申し込みだけではインターネットを利用することができません。このため、手続きの複雑さや高い料金負担、問い合わせ先のわかりにくさ、プロバイダーによる回線速度の低下などのデメリットが存在します。

一部のユーザーにとってはカスタマイズが可能な点が魅力となるかもしれませんが、一般的には手間と費用がかかる光回線と言えます。

フレッツ光は特別なメリットがなく、他の選択肢がない場合に利用するくらいの光回線です。

光コラボ

光コラボ

光コラボはNTTからフレッツ光回線を借りて、自社独自の光回線として展開しています。

ソフトバンク光やドコモ光、ビッグローブ光・So-net光プラスなどを始め、100以上の光コラボがあります。

NTTと同じ回線なので、速度や提供エリアは同じです。


光コラボはフレッツ光より料金が安く、プロバイダーを自分で探す必要もなく、光回線とプロバイダーサービスが同一事業者から提供されます。


独自のサービスやキャンペーンが豊富にあり、フレッツ光からの乗り換えが簡単で、工事や手続きの必要がありません。

光コラボは手間とお金をかけたくない人に適しており、特典やキャンペーンによって各社が差別化を図っています。




独自回線と光コラボの比較:選択する際のポイントとおすすめの回線

インターネット接続において、独自回線と光コラボは2つの主要な選択肢です。

それぞれにメリットとデメリットがあり、自身のニーズに合わせて最適な選択をすることが重要です。

まず、光回線市場の大部分を占めるのは独自回線ではない光回線であり、代表的なものとしてNTTのフレッツ光や光コラボがあります。これらはNTTの回線を利用しているため、広い利用エリアが魅力の一つです。また、光コラボはNTTから回線を借りて独自のサービスを提供しており、各社が独自の特典やキャンペーンを用意して競争力を高めています。

独自回線のメリットとしては、高速な回線速度比較的安い料金、そして豊富なキャッシュバックキャンペーンが挙げられます。利用者数が少ないため回線の混雑が起こりにくく、スムーズなインターネット接続と高速なデータ転送が可能です。さらに、独自回線を提供するサービスプロバイダーは頻繁にキャンペーンを行っており、契約者はお得な条件でサービスを利用できます。

一方で、独自回線にはデメリットも存在します。まず、提供地域が限定されているため、利用したい地域に住んでいるか確認する必要があります。また、回線を利用するためには光ファイバーの敷設工事が必要であり、時間とコストがかかる場合があります。さらに、集合住宅にお住まいの方は制約があり、他の回線が引き込まれている場合は独自回線を利用することができません。

結論として、独自回線と光コラボの選択は個々の状況やニーズによって異なります。利便性や割引特典を重視し、一元化した通信環境を求める場合には光コラボが適しているかもしれません。一方で、高速な回線速度や料金の面で優位性を求める場合には独自回線がおすすめです。

独自回線の中でもおすすめの選択肢としては、NURO光、au光、電力会社系の回線が挙げられます。これらのサービスプロバイダーは優れた回線速度と競争力のある料金体系を提供しており、豊富なキャッシュバックキャンペーンも魅力です。

最終的な選択は、自身の予算、利用エリア、利用目的によって異なるでしょう。光回線を選ぶ際には、各プロバイダーのサービス内容や口コミを比較検討し、自分に最適な選択を行うことをおすすめします。






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